日本赤十字看護大(東京都渋谷区)が災害看護教育の充実を図るため海外から招いた看護関係者9人が5日、福島県二本松市の浪江町役場二本松事務所を訪れ、馬場有町長と懇談した。
同大は、浪江町と町民の健康調査に関する協定を結んでいる。地震や洪水など自然災害が多発するバングラデシュ、タイ、インドネシアの関係者に、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で被災した同町の医療や町民の現状を知ってもらおうと企画した。
町役場を訪れた9人は、馬場町長から原発事故による被害や町民の避難状況、要介護者の現状などについて説明を受けた。馬場町長は「このような災害が起きないよう世界に広く発信してほしい」と呼び掛けた。
また、9人は浪江町民が避難する二本松市の安達運動場仮設住宅を訪れ、住民と懇談した。同仮設住宅内にある仮設津島診療所では医師と意見交換し、ホールボディーカウンターを見学した。
6日はいわき市で津波被災地を視察したほか、同市で避難生活を送る浪江町民と餅つきを行い、交流を深めた。
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